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スズコ、考える。

ぼちぼち働く4児のははです。

彼女たちにとっての、Twitterという個室。

そのときどき


TLにも流れてきたし、はてなブックマークでもホットエントリーになっていた、嵐のコンサートチケットについてのツイートまとめ。

「落選した人の気持ちを考えろ!」嵐ライブツアーのチケット当選者の報告ツイートに、ファンから非難殺到中 - NAVER まとめ

 

これを読んで、なんて心の狭い子たちなのかしら、と思ったのですね、まず。

でも読みすすめていて、あれれと思い始めました。

それは、この子達にとってのTwitterと私が考えている空間は違うものなんじゃないかという、そういう価値観の違いが見えてきたような気がし始めたんです。

 

というのも、こういう視野の狭さからくる発言はネット上では以前から散見されていたと思うのです。よくあるのが、不妊治療中の方の吐露で。

子供がいる人と付き合いたくない、子供の声も聞きたくない、自分が不妊なのに送られてくる子供の顔写真が入った年賀状が辛くて玄関で破り捨てた、自分の気持ちを考えてくれない周囲に苛立つ、という感じの独白。

今回の嵐ファンの子と似たような発言だなぁと思い出したんですね。

あぁこのファンの子たちにとって、コンサートに行くということ、嵐のファンであるということが人生の中でとても大きな割合を占めてしまっているのだろうなと。不妊治療中で精神的に疲弊した方が陥るような、そんな追い詰められた状態になっているのかなと。

 

そういう、追い込まれた人の精神状態には私も共感できる部分はあるんです。

自分が子供を産んでからのしばらくの期間、オットの協力が思うように得られず、子供たちのお世話で疲弊しきっていた頃に周りの人に対して同じように「私にもっと配慮してよ」と勝手に思っていた時期がありました。

言わなくても察してお世話を手伝ってくれたら、子守の交代を申し出てくれたら、もっと優しくしてくれたら、私はこんなに頑張ってるのに、私はこんなに一生懸命なのに、私はこんなに疲れているのに。

 

今振り返れば、その時期の自分は育児ノイローゼに近い状態だったと思います。オットにもあとになってから、あの頃はなんか変だったよねと言われることも。(いやお前がもっと協力してくれてたらあんなことには!と思う反面、あんな状態じゃ手伝いたくないよねという気もしないでもなく)

 

育児ノイローゼに近かったとはいえ、それを世間様の前で吐き出すことはほとんどできませんでした。ネットを利用していたとはいえまだスマホもなかった時代。気軽につぶやくこともなく、たまに育児スレや某掲示板サイトや小町をウロつく程度だったし、それすら誰が見ているのかわからないから大したことは言ってなかった。

 

あの時、例えば同じような環境の友達がいてその子と個室でお酒を飲む機会があったりしたら、多分吐き出していたと思うのです。あの時の自分の中に渦巻いていた、ドロドロしてて汚い言葉も。

 

私は大人で、どこで何を言っていいかを考えながら生活しています。

Twitterでも、鍵をかけていない限りこれを全世界の誰でも目にすることができるということを知っていて発言します。もちろん失敗もあると思う、ネットとはそういう怖い場であることも意識しつつ、日々いろんなことをつぶやき、あちこちのサイトを覗いては冷やかししています。フォロワーさんとの会話の中で人に見られたくないことはDMを使うという配慮は、当たり前すぎる知識です。それが、私にとってのTwitterであり、インターネットであるわけです。

 

でも彼女たちにとってのTwitterは、そうじゃないんじゃないかな、と思ったのです。

バイト先の冷蔵庫に入った写真をTwitter上で公開して叩かれた子たちは、多分その写真がどのように広がっていくのかなんて全く考えていなかったと思う。友達にただ見せたかっただけで、それで店舗が特定されるかもしれないこと、店舗がどういう被害に遭うかということ、それにより自分の身にどんなことが起こるかということも。

話題になったのはこの手の事件がきっかけだったけど、以前からTwitter上にはたまに、飲酒運転をしたことや拾った財布をネコババしたとか窃盗したとか、そういう犯罪行為を平気で呟いて拡散されちゃうってことがよくある。

これらも同じように、広がっていくなんて思ってなかった、フォロワーである友人に知らせる意図しかなかったのかなと。

 

彼らにとって彼女たちにとってのTwitterは、個室なんじゃないかな。

インターネットという大きな世界に放出されるものではなくて、LINEのグループ間で話すような(いやそれだってどこに流通するかわかんないんだけど)、リアルでカラオケ屋の一室に集まって写真を見せ合うような、そんな感覚。

 

そう考えると、嵐のコンサートにまつわるあれこれも、なんとなく見えてくるような気がするのです。

「自由に呟いていい公の場で独り言を言った人に対して的外れの非難をした」ように見えるこのツイートまとめですが、彼女たちにとっては「閉鎖的な空間で配慮のない発言をしたから非難をした」のかなと。

 

不妊の方についての例をあげたのでそれを使わせていただくと

・いろんな環境の人がいる中で嬉しそうに「妊娠しました」と言う のと

不妊治療中の方が集まる会で嬉しそうに「妊娠しました」と言う のと。

この違いではないかなと。前者は手放しで祝福されるけど、後者は状況がわかる人なら発言の方法をものすごく考えてしまうような状況ですよね。どう言えば角が立たないかを考えないといけない。

リアルでもそうなのに、Twitterという顔が見えずに意見を言いやすい媒体であったのが炎上の原因ではないかなと思います。

 

女性間ではよくあるんですよ、リアルでも。

あのママは配慮が足りない、あんなことここで言うなんて信じられない、~~さんの気持ちも考えればいいのに、なんて悪口を水面下で言ってる人いっぱいいるよ。

ただ、記録に残らず他人には見えないし、人前で大声では言わないだけ。

 

嵐ファンの子たちが本質的に奇異である、のでは多分なくて、今回いろんな理由で露呈しちゃったんじゃないかな、と思うのです。

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