スズコ、考える。

ぼちぼち働く4児のははです。

「片付けられない女」が片付けられなかった本当の理由


片付けられない女

片づけられない女たち

片づけられない女たち

 

 はい、私のことです。家族と暮らしているしそれなりの外面を維持したいのでできるだけと思って片付けてはいるのだけれど、油断したらすぐ部屋が散らかるのは独身の頃から。子供たちとの暮らしはそれに拍車をかけ、仕事が忙しくなったりすると途端に部屋は強盗にでも入られたんですか状態になってしまうことも…。これではいかんと思って一念発起して大掃除してはその場で満足し、またすぐに散らかっては落胆し、の繰り返しでした。

 

自宅を構造化する日々

ここしばらく、このブログやTwitterでもちょこちょこと触れているように自宅の構造化について考え実行を続けています。

 

来年度学校関係でちょっと大きい役を引き受けることになったので、これまでに加えてもっと家事の手間を減らしたい、ちょっとした不便さで起こるイライラを解消して機嫌良く過ごせる家にしたい、子供たちの友達がよく訪ねてくるのでなるべく綺麗な状態に保ちやすい家にしたい、自分だけが頑張らなくても家族が自然と片付けやすい家にしておきたい、そのへんが主な理由です。

 

台所とお風呂場から始まった自宅の構造化の旅は、まず物を厳選することから始まりました。

 

本当に必要なのか

今自宅にあるこれは本当に必要な物なのか、を徹底的に考える。なくてもなんとかなるのか、ないと本当に困るのか、考えた末必要な物以外はバッサリ捨てる。断捨離です、断捨離。

ときめくかどうかという基準の本もあるらしい、しかしながら日々家事育児仕事におわれる私の判断基準はときめくとかではありません、暮らしのなかで必要かどうか、それだけ。

 

私はミニマリストのように「物を減らす」ことが目的ではないんですね。「不要な物を置かない買わないことで自分の買い物や片付け作業の負担を減らす」ことが目的なのです。

思い切って捨ててみて、数日うちに「あ!あれがやっぱり必要だった!」と思ってしまったものもあります。思い切って片付けてから数日は自分が考えて出した結果の答え合わせを毎日している感じです。捨てちゃってごめんねと改めて買いにいったものもいくつか。でもこれを意識しはじめてから買い物に費やす時間がかなり減りました。「なにを買おうかな」と思う時間がなくなり、うちの定番を買い足すことに集中できるようになったからです。

 

どこで必要なのか

厳選されたそのものを「どこに」置くのかも大きな問題です。

置き場所を失敗してしまうとタスクが増えることになる。必要とするその場で取り出しやすいこと、使いやすい場所に置くこと。

これは実は使いやすさを優先したいからではありません。実は優先したいのは「片付けやすさ」。

使う場に近いということは使い終えてから収納するまでの行動が短くて済むということ。つい違う場所に置いてしまって散らかったり、どこに置いたかわからなくなって後から探すという手間を極限まで減らしたい、だから、使ったらすぐ片付けられる場所に置いておきたい。

 

だから、物を一つずつ眺めながら考えます。私はこれをどこで使うのか、家族はどこで使うのか、どこを定位置に決めたら自然ともとの場所に戻りやすいのか。

 

必死で考えて定位置を決めてみて、数日うちには答えがわかります。

誰が使ってもその場に戻っていたら、それはうちの家族にとっての正解。でも何度も定位置にないそれを私が元に戻すはめになったら、それはうちの家族にとっての不正解、もっと違う適切な場所がきっとあるんですね、他に。

 

紹介されている収納法をうまく活かせない自分への自己嫌悪

テレビや雑誌でよく特集されているほど、収納って興味をひきやすい、関心を持っている人が多い分野なのだろうなと思います。私も最近はあまり買わないけどたまに病院の待ち合いや美容院で雑誌を見るときはよくその手のものをつい読んでしまいます。

 

このやり方がおすすめ!というやり方をそのまま真似してみたけどなんかしっくりこない、ということも何度もありましたし、おすすめの収納用具を買ってみたけど使い勝手が悪かったってことも。

 

収納の知識を持っている方、資格を持っている方が勧めているやり方を真似てもうまくいかなかったのは「やっぱり私が片付けが下手だからだ」と思っていました。自分が片付けられないから、自分が注意欠陥気味だから、だからできないんだ、ちゃんとした人がこのやり方でやったら家は片付いていたんだろうな、って。

 

だからいろんな雑誌を読んで、いろんな番組を見て、紹介されている方法をやって自分の収納スキルを高めないとダメなんだ、と思い込んでいました。できない自分が能力を高めてできるようにならないといけないと思ってた。「普通に」できる人になりたい、同じやり方でできるようにならないといけない。

でも同じ方法では当然「できない」。その繰り返し。

自尊心は当然駄々下がりですね。

 

上手に片付けられなかった本当の理由

でも「自分が使いやすいように」「自分が片付けやすいように」「家族がわかりやすいように」「家族がついしまいたくなるように」という視点に切り替えてから、驚くほど家が散らからなくなっていきました。

 

本や雑誌で紹介されている方法をそのまま真似るのではなく、どんどん捨てていくのでもなく、ひとつひとつの物について自分や家族が本当に必要としているかを考えて選び、使いやすくしまいやすい流れを考えて定位置を決める。

収納について考えているようでそれは実は、私や私の家族そのものについて考えていたんだなぁと思ったりします。ハサミをどんなときにどこで使うのか、よく使うのは誰か、なんのために使うのか、それはおうちによって様々に違うはず。リビングの引き出しに入っている方が使いやすいのか、ダイニングテーブルの側の方がいいのか、どこにあった方が便利でかつ片付けの負担が少ないのか。それはその家のその家族それぞれの暮らし方で決まってきます。ハサミが本当に必要なのかも、いくつ必要なのかも、どこを定位置にするのかも、正解は家族のそのときごとに違うんですね。

 

誰かの真似をしてもしっくりこなかったのは私がその収納を考えた人ではないから。その人ごとに家族ごとに必要なものや定位置の正解が違うのだということに気づいていなかった、考えていなかった、それが、私が家を片付けられなかった本当の理由だったんだと思うのです。

 

おわりに

収納を考えるとは自分のあり方を見つめ直すこと。「収納はその人そのものである」なんてポスターにでもしてみたくなるような壮大なコピーを思いつくほどに、家の中の物の定位置を考えていくことはひとつひとつが自分と家族の今を考えることにつながっています。私と夫と4人の子供たち、それぞれの今の状況、能力、暮らし方、好み…いろんな要素を丁寧に考えていくことで「これはここ」という正解らしいものが見えてきます。そしてそれを試してみると数日うちには誰が意図したわけでもないのに正解か不正解かが私に突きつけられることになる。そんなちょっとしたゲームを毎日楽しんでいる感じです。今の正解もまた家族の暮らし方が変わっていけば不正解になる日が来るかもしれない、そのときにはまた正解に行き着くように考え直せばいい。

 

自宅の構造化の一番の目的は、私が苛立たず子供たちを叱らずに済むこと。逆に言うと私はこれまで、暮らし方をていねいに意識していなかったがために無駄にイライラしたり子供たちを叱ってしまったりしてきたということでもあります。定位置がわかりにくいしまいにくい家でどんなに片付けろと叫んでも子供たちには何のメリットもなかったんですね、ほんと反省しきりです。

 

反省を前向きに発展に変えるために、今日もせっせと構造化。お風呂場、脱衣場、台所、冷凍庫、ときて今の課題は「冷蔵庫の野菜室」です。

 

こないだ読んだ本、漫画なのでサクサク読めて面白かったです。

 気になってる本

のび太ジャイアン症候群の司馬先生の本、Amazonのカートに入ったままなのでそのうち読みたいなと。 

 

 収納と構造化関連の記事いろいろ。

suminotiger.hatenadiary.jp

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