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niftyの「車に飛び出し」ニュースから考える、親としての責任


小学生の間で「車の前に飛び出す」遊びが流行 危険すぎる遊びにネット民から驚きの声|ニフティニュース

こんな記事を見かけまして、色々気になったのでスマホからエントリを書いてみている次第です。

 

■「流行ってるから」車に飛び出し

投稿したのは、こっちゃん@YZFさん小学校の周りをバイクで走っていたところ、3年生の女児がわざとバイクの前に飛び出してきたという。

投稿主がその女児に怒った際に、どうしてそのようなことをしたのか理由を聞いたところ、「流行っているから」と答えたという。

また、投稿主は、この遊びが流行っているはこの小学校だけかもしれないと前置きしたうえで、小学校の周りを通るときは気をつけて運転してくださいと注意。この危険な遊びについて、小学校にも知らせるという。

■危険すぎる遊びに驚きの声

この小学生たちの危険で奇妙な遊びに、ネット民からは驚きの声が。

(中略)

・流行るってことは周りの子もやってるんでしょ? 親は止めないのかね。

 (中略 実際の体験談のツイートが紹介されていました)

 

■「子供の問題行動は教育のせい」が5割

車の前に飛び出すという遊びは、まさに問題行動といえるだろう。しらべぇ編集部が全国20~60代の男女1,365名「子供の問題の責任」について調査したところ、およそ5割が「親の責任」と回答。

©sirabee.com

子供たちが内密に楽しんでいる遊びとはいえ、「親は止めないの?」という声が出るのは真っ当といえるか。子供の問題行動には親が責任をもってほしい、という気持ちのあらわれだろう。

 

親としての認知が可能なのかという疑問

「小学校に通報する(した)」という声がツイートでも流れています。我が子の問題行動やそういう流行りが身近にあることを知らされれば親や学校が対応はするでしょう。

 

でもその前の「下校時または外遊びのときに子供がやっていること」について「親は止めないのか?」という疑問については現役の小学生母としての正直な意見を声を大にして答えます。

 

「無理です」

 

外で、友人と集団でいるときの我が子の様子をまるっと把握してる親なんてそうそういません、自信をもって言える親がいるとしたら、子供が相当に言語能力が高く素直なのか、子供が巧妙な嘘をついているのか、親が勘違いをしてるのか、どれかの可能性が高いです。

見ようと思ってもそうそう全体は見えない、把握しようのないことについても「親の責任だと世間は言ってますよ」とまとめられてしまう、虚しいですね。

 

把握のために必要なこと

小学生の親として今回の話に思うのは、通報がなければ親や学校が把握するのはなかなか難しい案件だろうなということ。

 

国道でやろうとしているケースもあるようで、体が小さくかつ真面目さが残る低学年よりある程度巧妙に遊べる中〜高学年の子達に流行りそうな遊びに感じられます。

 

悪いこと、バレればキツく叱られることだとはわかってやってる可能性も高いのではないかと思います。

 

隠れてやったり、バレても特定されずに逃げたりしていたら発覚はしづらいですし、子供の間の圧力で秘密を共有したり日頃大人の前ではお利口にできるタイプのお子さんのストレスの捌け口としての遊びだったりするとさらに巧妙にすり抜けながらやってるかもしれない、そうなれば誰かがやってると噂が出ても個人の特定は簡単ではないかもしれません。(分かりやすい問題児ではなくまさかあの子が!ってケースもあり得ますから)

 

親でも、子供の何もかもが把握できるわけではありません。

年齢が上がるとどんどん難しくなっていくし、子供の異変もどんどんわかりづらくなっていきます。

 

それに、本人にどんなに先回りの指導をしても周りに流されればうっかりやらかすのが子供です。

 

流行ってる、みんなやってる、という現実に断固として立ち向かうことができる子はそう多くありません。(空気読まない族のうちの次男みたいなのはたまにそういう同調圧力に爆弾投げ込みますけれどもね)

 

だから、教えてください

親として、切なる願いです。

「アホなことをやらかしてる子がいたらすみませんが学校にお知らせをお願いします」

そこから先は学校やPTAや保護者がなんとかしていくことになりますから。

 

「親の責任」という微妙なニュアンス

結果的には、起こった問題に対応するのは親を含む保護者なわけで、そういう意味では問題行動の責任をとるのは親、というのはたしかにそうではあるんですね。そのための保護者な訳で。

 

でも、親として「問題行動が起こらないようにする責任」を全面的に負うのは現実には無理です。

年齢が上がるごとにそれは難しくなっていきます。

 

園や学校でも度々交通ルールについての指導は行われているし、入学に際して学校までの道の危ないところについて丁寧に指導する家庭も多いと思います。我が家でも度々子供たちに指導や注意を繰り返していますし、地域の見守りパトロールをやってくださっている方もいる。それでも予想のつかない危険な行動を見聞きすることはあります。

普段教室で比較的優等生の子達が集団で遊んでいるときにわーーっと車の前に飛び出してきて驚いたこともありますし、道路の飛び出しではありませんが高学年の頃集団で驚くような意地悪を仕掛けていた話が浮上したこともあります。

 

行動の制御は親の責任だろ、と簡単に言うかたにたまに出会います。そのときに問いかけることがあります。

あなたが小学生の頃、生活のすべてを親が把握していましたか?中学では?高校では?

 

自分が親に見せていなかった顔、秘密にしていたこと、隠れてやっていた悪事、親に知られずに来た過去が必ずあると思います、そんなもんです。

 

「親だけ」での解決はたぶん難しいから

やってはいけないとわかっててもその場の雰囲気や楽しさに飲まれてやらかします。

やるなと一度言っておけばやらなくなるわけではありません。

キツく叱ればやめるというわけでもないかもしれない。

 

そんなもん、だからこそ個々の親だけではなく問題行動を起こした子供たちやその周りの子を含めて、周囲の複数の大人が、ただ叱るだけでなく流行りになった経緯や飲み込まれた子達が抱えている問題に目を向け、解決に向けての大枠の取り組みをする必要がある、今回の飛び出しはそういう案件なのではないかと思います。

 

そのためにも、発端となる情報を外部からいれていただくのはありがたいことだと思います。

 

おわりに

紹介した記事を見て、まず悲しかった。

あぁまたこうやって、子供の問題ある行動が親のせいですよと記事にされてしまうんだなと。

それに対して反発の気持ちから「なんでも親のせいにするな!」と言いたくもなります。

 

でも、親に責任がないわけではけしてない。

実際にやらかしているならそこから子供のしたことの穴埋めや再発の防止に取り組まなくてはならなくなるわけで。そこから逃げることはできないわけで。

 

その、問題行動がわかったあとの取り組みは親として背負うことなのかな、とは思っています。(もちろん様々な理由でその部分で周りの力をかりる必要が出ることもあり得ますが)

 

でも、問題行動の前、親なのに防げなかったのか、と責められても誰も救われません。

 

責めて親の足を止めてしまったら解決は遠退きます。

親が問題行動のあとの解決に向けてのりだしやすくなることが結果的にはその子にとっても周りの大人や子供にとっても大きな意味を持ちます。

 

子供の問題行動を是正していくことが親として、周りの大人として子供にしてあげられること、そのために責めるのではなく、解決のための協力をしていただけたら幸いです。

 

2017.05.30 13:54一部追記しました。

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