スズコ、考える。

ぼちぼち働く4児のははです。

小学校入学を控えた親御さんへ、心配しなくても大丈夫だよっていう話。


 

年明けてひとつめの記事を書こうとしてこんなトラブルで消えてしまいました。

書き直そうかどうしよう迷いましたが、「データが全部ぶっ飛んだものをゼロから作り直したら前のよりずっと良くなる」というこれまでの人生で何度も泣きながら培ってきた経験則があるので、ちょっと書き直してみようと思います。

 

書こうと思ったのは小学校での配慮について。

きっかけはTwitterのタイムラインに流れてきた、ツイートでした。

それはこの時期になるとよく見かける内容のもの。

 

小学校の入学説明会の案内に子供を連れてこないでという記載があり、それに戸惑う方の声でした。

 

小学校の保護者なら子供がいるのは当たり前のこと、連れずに行くということは預け先を確保しなければならないのに、その記載は配慮不足に感じられても仕方ないのかもしれません。

 

この時期になると毎年、同じように入学準備段階にある親御さんによると思われる、学校からの案内の不備や対応の至らなさについてのツイートをよく見かけます。

 

私自身も同じように学校からのアナウンスに対して「それはちょっと無理…」と戸惑った経験があるのでその気持ちわかるなぁと思いつつ、批判が強まっていっていたり、それに対して不安を感じているような声を見ると心配になったりもします。

 

今日筆をとったのは、そういう、不安を感じているのかな、という方に向けてメッセージを送りたかったから。

 

長男が入学してから今日まで9年、小学生の保護者をやってきているのですが、その間我が家は私や息子たちの事情に合わせてたくさんの配慮を学校にお願いし、お世話になってきました。

障害に関するものももちろんありますが、そうではないものも多くあります。

 

学校にお願い事をするときのスタンスは、いつも同じです。

こちらの事情を丁寧に説明し、学校側の都合や事情を伺い、その上でお互いに無理のない落としどころを見つける。

 

障害のある人が合理的配慮を受けるための合意形成のプロセスについて以前書いたことがありますが、障害に関すること以外でも基本的な姿勢はそれと同じです。

合理的配慮を事業者などサービス提供側に求めるときには適切なプロセスを経ることが望ましいとされています。

①本人や保護者・介助者から、必要な配慮に関する意思表明をすること
②学校や企業、行政などがどんな配慮ができるか検討し、本人と話し合うこと
③どんな場面でどんな配慮ができるか、お互いに合意したうえで実施すること
④配慮を実施したあとも、定期的にその内容や程度について見直し・改善をすること

(参考:合理的配慮とは?考え方と具体例、障害者・事業者の権利・義務関係、合意形成プロセスについて | LITALICO(りたりこ)発達ナビ

配慮を必要とする側が、必要な配慮に関する意思表明をすることがスタートです。

そして、それについて提供側が検討し、本人やその代弁者と話し合いを重ね、負担により不可能なケースについては本人側の納得のいく説明をし、代替案についても話し合い、お互いに合意した上でサービスが提供され、その後も定期的に内容を見直すためのコミュニケーションをとっていくことで双方にとって、また他の参加者にとっても過ごしやすい環境を模索していくことができるのではないかと考えます。

 

ここで重要なのは

「配慮を必要とする側が、必要な配慮に関する意思表明をすることがスタート」

ということです。

 

小学校という、限られた人員と予算で運営されている組織が多様な家庭環境の子どもたちに対応している場で、出されたアナウンスが自分に適しているとは限りません。

 

むしろ、適さないことも多くあるのではないかと思います。

 

冒頭で挙げた子どもを連れてきてはいけないという事例についても、恐らくは学校側には保護者がぞろぞろとみんな子連れできてもらっては対応に困る事情があると思われます。

しかし、おそらくは全面的に禁止というわけではありません。

 

やむを得ない事情がある場合は事前に丁寧な相談を持ちかければ、学校も対応を考えて何か打開策を見つけられるかもしれません。

 

例えば、特例として座席の配慮をしてもらったり、後日別対応をしてもらえたりする可能性もあります。

 

ここで学校に特別な負担を強いることになるかもしれませんが、それを当たり前と思わずに協力できるところで積極的に手を挙げていくことで信頼関係を保つこともできるのではないかな、と思います。

 

〜までに〜を用意して、っていうアナウンスが突然あるのに対応しないといけない!というのもTwitterでよく流れてきますが、あれももし用意できなくても事前に相談すればどうにでもなるものが多いです。

持ってこられない子向けに多めに用意するから大丈夫です、とか、複数持ってくる子がいるからもらえます、とか。

持たせられなくても連絡帳にひとこと書いておけば対応してもらえたりもします。

 

 

イメージとしては、学校と自分たちの間に子どもがいる感じです。

子どもを真ん中にした協力体制を築いていく感じ。

 

1年生の担任になる先生はベテランの方も多いので、入学前から気になることや不安なことは早め早めに相談しておけば色々と対応してもらいやすいと思います。

(私は年度当初の家庭訪問で「私自身が忘れっぽくて失敗が多いので持たせ忘れたりすることがあると思います」と担任がかわるたび毎回ぶっちゃけて、配慮をお願いしています)

 

ネット上には、学校やPTAに関するマイナスなイメージがたくさんあります。

この時期から入学後くらいまで、それが特に増えるような気がするのですが、そこで入学前に不安を募らせてしまう方が増えるのではないかなと余計なお世話ですが心配になったりします。

 

でも、自分の経験でもマイナスのことは何度でも発したくなるものだなぁと思うんですね。

長い保護者生活の中でものすごく辛い対応をされてしまったこともあるんですが、そのことはネットでもリアルでもいつまでも恨み節のように繰り返し言葉にしてしまうし、逆にたくさんいるとてもよくしてもらった先生方のことはそう何度も口にはしていません(感謝はしていますが)。

ネットに悪い話が残りやすいのも、そういうことなのかな〜と思ったりしています。

 

この時期からしばらく、対応に配慮が足りない!という情報がたくさん溢れるかもしれません。

それ自体は、つぶやくことが悪いとは思いません。

そこから改善につながることもあるかもしれないし、そうそうって話して気持ちが晴れることもあるだろうし。

 

でももし、そういう流れに触れて小学校に向けて不安が募ってしまうことがあったら、思い出してもらえたらなぁ、と思うので書き残しておきたくなったのです。

 

心配しなくても、大丈夫です。

学校にいる先生の多くは、こちらが丁寧に相談したり配慮を求めればそれに応じてくれるはずです。

(例外があることは存じてます…交通事故のようなものです)

 

困ったら、自分で判断したり不満を募らせる前に、学校に相談してみてください。

こちらから丁寧なプロセスを辿れば、先方が丁寧に対応してくださる可能性も高くなると思います。

 

もううちでは小学校の入学を経験することはここから先ありませんが、来年度は長男が高校生(になる予定)で、私も高校生の保護者デビューが控えています。

初めての高校、ドキドキです。

 

入学に際して発達のことも含めて、不安になることも増えてくるかもしれません。

お話をしたくなったら、いつでもTwitterで話しかけてくださいね。

 

それでは今日はこの辺で。(結局長くなりました)

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