スズコ、考える。

ぼちぼち働く4児のははです。

幼児用ハーネス再考。


昨日のエントリ

結局、ハーネスとかどうでもいいんですよ。 - スズコ、考える。

では、ハーネスという道具そのものではなく言いたくなる人って、ということについて考えました。

それに対してのたくさんのブコメやツイートの中で気になったことが色々とありまして、改めて考えてみたんですね。

 

やまもと隊長の発言

やまもといちろう氏と迷子紐 - Togetterまとめ

を眺めていてあることに気づいたんです。

 

あれ?これって電車内のベビーカーのマナー問題と同じことが起こってない???

 

叩いている人たちは一部のマナーが極端に悪い人たちのことを頭に思い浮かべながら発言し、それを見て心を痛めていたのはそういうマナーの悪い使い方をおそらくはしてない人たち、その想定している使い方の違いが、終りの見えない炎上を呼んでいたなぁとあの時思ったのですね。

 

そしてベビー用ハーネスでも同じじゃないかと。

やまもと氏の発言の中にもありましたし、ブコメ等々の中でも見られたのですが、初見でギョッとした、虐待まがいだ、ペットのようだ、と感じられてしまっている使い方というのが有るのではないか、そして大多数の方がそうしているというわけではないのではないかなと。

 

というわけで、あなたが見たのは、あなたがやってるのは、どれですか?という図を描いてみました。

 

パターン1 リードを手につけて手を繋ぐ。

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私はこれをよくやってた記憶があります。それは心理的に、わんちゃんのお散歩状態だと見た目が良くないと思っていたのかもしれません。

これだと、リードそのものはそんなに目立たないし手を振り払って走り出したときに紐がすぐ握れて便利でした。

 

 

パターン2 ザイル状態。

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矢印の部分に登山用のカラビナを仕込んで保護者のベルトループで固定する方法。これはいわゆるお散歩状態にならないので見た目的にはかなりソフトだと思われます。

友人はよくこうやってました。私はベルトループのある服をあまり着なかったので使えなかった方法です。

昨日のエントリのブコメの中には、腰に繋ぐほうが犯罪者みたいだ、という声も。

また、これだと突発的に駆け出したときに紐をすぐ握れなくて危険、という見方もあります。

 

パターン3 ワンちゃんのお散歩状態。

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「見た目に驚いた」という感想を抱かれている方の見られたのは、主にこのケースではないでしょうか。

この状態で自由に歩く子どもをお散歩状態で連れているとか、リードを持った状態で目を離している、等の状況にビックリされた方もいらっしゃるのかな、と思いました。

手を繋ぐことを極端に嫌がるタイプのお子さんだと、やむを得ずこうなってる可能性もあるかな、と思います。

 

ここに挙げたパターン以外の使い方をされている方もいらっしゃるかと思います。私は上二人が年子だったので、下の子をベビーカーに乗せて、ベビーカーを押す手やベビーカー本体にリードを繋いで歩いていた時期もありました。

 

ベビーカーのときと同じで、この幼児用ハーネスに関しても、すべての使用者が本当に子どものことを考えて子どものために使っているかというとそうではないのかもしれません。

マナーの悪い使い方をしている方もいらっしゃるのかもしれないし、嫌がる子どもに無理やりつけたまま放置してるケースだってあるのかもしれない。

そして、非難する方がたまたまそれを目にしているのかもしれない。

 

でもそれは、道具そのものの問題ではなく

あくまでも「使い方」の問題だと思うのです。

 

たくさんの方のご意見を拝見しながら改めて思ったのですが、その構図そのものに驚いたり、育児の経験や突発的に走り出すタイプの子を身近で見た経験がない方がその見た目に驚いたり嫌悪感を抱いたりする、その気持ちそのものは誰にも否定できません。

私だって、わが子に必要を感じなかったらあんなもの使うなんてと思っていたかもしれない。ハーネスではない別の物に対して、見るのも嫌だと思うことはもちろんあるし。

 

でも、非難している方に改めて伝えたいなと思うのです。

一部のおかしな使い方をしている人がいるのかもしれない。

でも、幼児用ハーネスを使うことで少しでも育児の負担を軽減できているという方も少なからずいるのだということ。予測できなかった危ない!っていうタイミングで死なせずに済んでいる人もいるということ。

 

手を繋ぐことを極端に嫌がる子もいます。

発達障害ゆえ多動の傾向があったりすると身体は大きくなっていても親の制止を聞けないこともあります。

親が体調不良でも足に怪我をして走れないときでも子どもは散歩に行きたがることも、連れて出歩かねばならないこともあります。

 

そんないろんなケースで、たまたま役に立つための道具、命を守るための道具として保護者が使っているかもしれないんです、いや、おそらくはそのほうが圧倒的に多いんです。

 

必要としている人を、どうか責めないで下さい。

一部のマナーの悪い方を、全体として見ないで下さい。

たまたま犬の散歩状態になっているところを見るかもしれませんが、それはその人が常日頃そうしているのかもしれないけど、たまたま駆け出したその瞬間だったかもしれない。一部を切り取って判断しないで欲しいな、と思います。

 

叩き合っていても、何も生まれないのにな、と思ったのはベビーカーのときとおんなじです。必要があるから使っているわけで、それを蚊帳の外から抽象論だけで叩くのはやっぱり見ていて悲しい。

でもだからと言って、その見た目や一部のマナーの悪い方について苦言を呈する方たちに対して文句言うなと口を封じようとするのもまた、不毛だと思うのです。

 

それで命が守れるものなのだから、胸を張って使っていいと思う。

 色んな声に傷つくこともあるかもしれないけど、細かいケースを経験や知識として知らないのかもしれなくて、そんなわかんないものに対しては人の意識ってそんなもんなのかもなぁくらいでとらえておいたほうがよいのかもしれないなと思います。

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