スズコ、考える。

ぼちぼち働く4児のははです。

質問箱へのお返事 〜支援学級へ行かせたいが夫に反対されている、というかたへ


質問箱にご相談をいただいたので、そのお返事です。

 

子どもがADHDと診断され、支援学級へ行かせたいと思っていますが、主人に反対されています。 このくらいは普通、行ったらみんなから変な奴だと思われる、などと言い、こうだから行かせたいと話してもたまたまでしょと言われて終わりにされてしまいます。 なんと説明したらよいかもうわからなくなってしまいました。 どうしたらよいか伺いたいです。

 

とのことです。

夫さんが首を縦に振ってくれたらそれで解決のようにも見えるお悩みですが、そう簡単にはいかないでしょうからゆっくり整理していきましょうね。

 

お子さんが発達障害と診断されたばかりだと思いますので、まだ色々と心も頭も整理がつかない段階ではないかとお察しします。不安もたくさんある時期ですよね。そんな時にパートナーとして並走してくれるはずの配偶者である父親が自分と同じ方向を向いてくれていない、言葉が通じない、とても苦しいと思います。

 

今の段階で質問主さんのできそうなこと、糸口になりそうなことを模索してみましょう。

 

①なぜ支援学級か、について

まず、ここを考える必要があるかな、と思いました。ADHDの診断とのことですが、その診断でイコール支援学級が妥当かどうかの判断は素人には難しい側面もあります。

「支援学級へ」という選択は質問主さんお一人が出された答えでしょうか。

それとも、診断を受けた病院の医師の見立て、学校の先生方の見解など、専門知識のある第三者の意見があってのことでしょうか。

お子さんの在籍が支援級が良いのか通常級がよいのかは、診断名や特性の状況だけから決めきれる単純なものとは言い難いです。

クラスの環境、担任の技量や見解、学校管理職の認識、学校全体の雰囲気、支援学級の状況など、色々な条件が複雑に絡んでいるし、どっちを選ぶにしてもギャンブルのような側面があるなぁと感じることがあります。

結局どの選択が子どもにとって正解だったのか、通わせている保護者にとっても簡単にはわからない、ということもあります。

今の段階で質問主さんが「支援学級が妥当」と判断している背景について、しっかりした理由が質問主さんの中にあるのかもしれないし、夫さんが説得できる材料が揃っていない可能性もあるのかもしれない。

短い質問文の中からはその辺りを深く掘り下げて知ることはできませんが、もし質問主さんの中で「支援級へ」という判断に関して絶対的な自信を持って夫さんにプレゼンできる材料がまだ揃っていないと感じる側面があるなら、その辺りの補強を考えるのも一つの策かもしれませんし、そこを掘り下げる過程で入級を検討している支援学級が本当にお子さんにとって良い環境かどうかも含めて色々と見えてくるものもあるかもしれません。

 

②賛同者や協力者は増やせそうですか。

まだ診断直後でしょうから、親同士の横のつながりというのも持ちづらい時期だろうと思います。私に質問をくださっているわけですからおそらくは身近に知識を持った相談相手もいない状態かなと思います。

 

そんな状況で、お子さんにとっての大きな岐路についての判断を下すのも不安が伴うのではないかとお察しします。

 

支援級入りを決めるか決めないか、の判断の前に、まずお子さんを知った上で相談相手になってくれる身近な存在の方ができたらいいなぁと思いました。

学校の特別支援コーディネーターさんなど、特別支援に関わる先生にお話の時間を取ってもらうのは難しそうですか。

学校外では、発達障害者支援センターや相談支援事業所、地域の親の会やペアレントメンターなどの相談窓口に繋がる方法があれば、それも良いと思います。

 

地域の状況、学校内の環境などを知る人ならなお良いと思います。

複数の方の見解を色々と聴きながら、お子さんにとってのベストは何かを模索するための情報を集める準備を進めておくこと、これは、支援級かどうか、という今だけでなく、今後長く続いていく育児の中でもきっと大きな力になっていくと思います。

 

ある程度の経験がある支援者や保護者は、ほぼ確実に「母親の意見に父親が反対している」というケースを知っています。質問主さんの状況で具体的なことを知った上で、どう対処していけばいいか、という答えを知っている人にも出会えるかもしれません。

 

 

③焦らずにまずできること

お子さんがADHDとのことですが、現状で即支援級に入らないとあとでものすごく大変なことになる、という可能性はそう高くないと思います。

片方でゆっくりと情報を集めて夫さんに対処するすべを少しずつ模索しながら、もう片方で今の環境の中でのお子さんのベストを模索する、ということもできるのではないかな、と思います。

 

現段階で学校の先生方がどんな見解、どんな対応なのかがわからないのでなんとも言えませんが、両親の希望が揃わなくては転級は叶わない訳で、それは先生方にもどうしようもありません。

支援学級を前向きに視野に入れているけれどそれが叶わないことを正直にお話しできそうなら、その上で通常級在籍の今の状況の中でお子さんにとってどんなサポートが可能かを模索する必要があります。

 

教室で補助の先生の対応がお願いできるのか、学習面でサポートをお願いできることがあるのか等々。

 

そこをお話しする中で「支援学級に転籍しないと叶わないこと」も同時に見えてくると思います。それはそれでまた、夫さんと話す材料にもなっていくかもしれません。

(ここら辺、本当はそんなことないのに学校の都合や先生の知識不足で「支援級でないと」と言われてしまうこともあったりもします。それに対処するためにも、地域の状況を知る先輩お母さんや支援者さんと繋がっておくのは大きな力になったりもします)

 

終わりに

一気に長文を突きつけてしまうことになったので混乱を誘ってしまっていないか、心配です。もしそうなら、本当にごめんなさい。

 

でもこれだけは確実に言えること。

今すぐに何かを判断しないと!決めないと!ってことはありません。

焦らなくても大丈夫だから、ゆっくりとお子さんをサポートできる力をつけ、助けてくれる人たちを見つけていきましょう。

 

ADHDがあるなら叱られてしまう機会が極端に多くなる可能性がありますね。

その辺の、お子さんの心を守るために叱りすぎないような対処を学校にお願いしておくこと。医者の見解があるとなお心強いです。

 

叱りすぎない、人格を否定するような叱り方をしない(これは私からのアドバイス

ふてくされさせない、キャパオーバーにしないこと。(これは、大先輩ふみきちさんのアドバイス

 

ADHDのある子たちはここを押さえておけば、あとのことは比較的先延ばしにしても大丈夫ではないかと思います。

 

最後に、上記の言葉をくれたふみきちさんの当該記事のリンクを貼っておきます。

fumikichi2525.hatenablog.com

 

焦らなくても大丈夫だから、質問箱でもDMでも、またゆっくりお話ししましょうね。

 

 

 

 

 

 

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