スズコ、考える。

ぼちぼち働く4児のははです。

自動精算機(セルフレジ)の前で考える。小銭を抱えた支払い困難者の救世主が現れたかもしれない。


私の住む片田舎のスーパーに最近相次いで自動精算機が導入されています。

人件費の削減なのかな〜とかレジの効率を良くするためかな〜とか理由は色々と考えられるのですが、先日、お店側のそれら想定されるメリットとは大きく異なる、ユーザーとしての私のメリットに気づいたので書き残しておこうと思います。

 

暗算ができません

私、暗算が苦手です。

小学校の頃から多分苦手だったと思います。

短期記憶が弱いというのが大きな要因なのではないかと自分では思っているのですが、パパッと計算をするのがとにかく苦手です。

 

余談ですが、暗算だけでなく、暗記も苦手です。

子どもたちが1年生の頃に1桁の足し算引き算を暗記するカリキュラムに出会い、毎日暗記カードをめくりながら答えを言っていくという謎の宿題に遭遇し、その暗唱を聴きながら自分が例えば1+4という簡単な計算でも毎回「4に1を足したら5」と脳内で計算していることに気づきました。

 

もし私が小学生の頃にあの宿題が毎日出されていたら私は算数が苦手だと思って育っていたかもしれません。

そんな私もなんだかんだ国立大学理系受験資格を得られる程度の数学は履修してそこそこの点数は叩き出せていたので、もしお子さんが今そのへんでつまづいている親御さんは「算数ができない子だ」とは判断しないであげてほしいなとは思います。ただ暗記や暗算が苦手なだけで数学的思考ができるか否かはまた別問題だと思います。

 

レジがめんどくさい

話がかなりそれましたが、暗算が苦手な私はレジがややめんどくさい。

心身ともに健康な時は割と問題なく生活してるんですが、体調不良や育児や仕事のストレスが降り積もったり忙しくなったりすると途端にお財布が重くなります。

小銭が増えていくのです。

支払う金額に見合う額を自分の財布から出すための作業がめんどくさい。

自分のお財布の中の小銭が減るようなお金の出し方をささっと計算するのがとても面倒なのです。

 

そのため、さっさとレジを終わらせるために支払う額より大きい額のお札を出す、お釣りの小銭を受け取る、を繰り返していくうちにどんどん財布が重くなってしまうのです。

 

ルフレジと重いお財布と私

その日の私のお財布もとても重かったのです。

車いす生活の末っ子を抱えての退院後生活、当分登校できない彼を連れながらの仕事や買い物の疲れが私に溜まっていくのと比例するようにお財布もどんどん重くなっていっていました。

ルフレジの前で重い財布と表示された金額、この小銭をなるべく減らしたいけれどちょうどいい額を探して入れるのめんどくさい…

と思っていてふと、私の隣で小さいスズコが囁きました。

「そのまま全部入れちゃえばいいじゃん」

 

店員さん相手ではないのでおかしな額を入れても機械は驚かないしこちらも嫌な思いをすることもない。

並んでるお客さんに迷惑をかけることもない。

 

「数えるのがめんどうなら全部入れちゃえばいいじゃない」

とマリーアントワネットのようなことを思いついたと一人ふふふとなりながら、お財布の中の小銭を数えることなくザラザラ〜っと入れてみました。

画面の「入金額」がくるくると増えていき、「残りいくら」の額がどんどん減っていきます。最終的に表示された金額は決してぴったりの額ではありませんでしたが、1000円札を投入したら差し引いた金額の小銭をセルフレジは淡々と弾き出してくれ、私も淡々とそれをお財布に入れて帰宅、結局小銭は受け取りましたが、確実に軽くなっていました。

 

ふと思い出した、あの子とおばあちゃんのこと

軽くなったお財布を手に、ふと2人の顔が浮かびました。

一人は知的障害のある知人のお子さん。

小学校卒業を前に自分で買い物をする練習をしていると話していたお母さんが「お財布に小銭が溜まっていく」と話していたのを聞いたことがあったのです。

細かい計算がめんどうだったり、レジであたふたするのを避けるためについ千円札を先にどんどん出してお釣りを受け取り続けてしまって、小銭が溜まってしまうのだとか。

 

そしてもう一人が、私にお使いを頼んでくれる近所のおばあちゃんのこと。

レジでお金を払う時にモタモタすることで周囲からのプレッシャーが辛い、と買い物になかなか行けなくなっていると教えてくれました。

小銭を数えるのに時間がかかる、つい大きい額のお札を出して小銭を受け取ってしまうと自宅にたくさん溜まった小銭を見せてくれたこともありました。

 

あの子のような知的障害がある人たちや高齢で計算力が落ちたり動作がゆっくりになったりした人たちにもあの機械は顔色を変えることなく付き合ってくれるのかもしれない。

 

もちろん、機械がミスをして損する可能性もあるし、使わない能力は落ちていくかもしれない、自分で数えてお金を払うことをしないリスクは確実にあるとは思います。

 

それでも自分を含め、お買い物の憂鬱が少しでも減る人がいるかもしれないし、その憂鬱が募って足を踏み出せなかった人にとってはお買い物に行ける救世主になるかもしれない。

 

ネットでちょっと検索したらセルフレジについては色々と賛否がある模様。

でもこんな風にちょっと助かってる人もいるかもしれない、ということは頭の片隅に置いておいてもらえるとちょっとうれしいなぁ、と思ったりするのです。

 

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レジスター、うちの子たちもよく遊んでたなぁ… 

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