スズコ、考える。

ぼちぼち働く4児のははです。

うちの子むけコロナウイルス予防対策ポスターを作りました。


 

ブログを書こうと思ってサイトを開いたら、前回の記事からもう2ヶ月以上経ってしまっていました。

 

さて、今回久しぶりに書こうと思ったのは昨日突然思い立って作ったポスターのことです。

 

まだ不確定ではありますが、うちの子たちの学校は今月のうちには再開される見通しになっています。

学校から詳しいお話はまだ降りてきていませんが、ここまでの1ヶ月以上外出を自粛して自宅で過ごしてきた子どもたちを親の目の届かないところに毎日出すことになるかもしれない。

そう思った時「改めてどんなことができるだろう」と考え、感染予防対策を視覚的に意識できるようなツールが作りたいな、と思いました。

 

視覚優位の発達障害児を含む我が家の4人の子どもたちに向けて

・あまり詰め込みすぎず

・パッと見て理解しやすく

・押し付けがましくない

そんなポスターが作りたいな、と思って作ったものをTwitterに上げてみたらみなさんが改善のための案をいくつか出してくれて、またイラストレーターとしても活躍されているお友達のまうどん(@maudon)さんが私の無茶ぶりに応えて快くイラストを入れてくれて、今朝、完成版が出来上がりました。

 

あんまり素敵なものができたので、自分たちだけで使うのはもったいない!と思いTwitterにアップしています。

 

ここにも貼っとこう。

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Twitterでも触れていますが、今回はあえてクレジットなど入れずに作っています。

お子さんに対する啓蒙のために使って頂けるのであれば、個人使用の範疇で自由に利用していただいて構いません。

お子さんに合わない部分はご自宅で書き換えたりしていただくのも構いません。

早速Twitterで悪意を感じる改変をされているケースを見かけたので声をかけさせていただきましたが、啓蒙の目的以外で使ったり、お子さんに合わせる以外の目的での改変やその流布などはやめてください。

あくまでもみなさんの善意ある使用を前提として、子供達のために役立てていただければ、と言う気持ちで公開しているものです。

 

ここからは、さらにこのポスターに込めた思いや取り上げた項目について書いてみようと思います。

 

こんな風に使って欲しい、と言う2つのお願いがあります

1つめ…口うるさく言わないでね、という願い

このポスターは、壁に貼って「これを守れ」とだけ要求するために作ったわけではありません。

そのように利用するな、と私が強制することはできませんが、もし使っていただけるならそんな風にならないといいなぁ、という願いを持っています。

 

まず、大前提としてこれらの項目を「絶対守れ」と押し付けて欲しくないのです。

ただでさえ社会的に混乱している中で、大人と同じか、それ以上に子どもたちもストレスを感じて暮らしていると思います。

そんな中で、大人でも全部守るのが難しいこれらの項目を「絶対守れ」と押し付けられるのはどれだけ辛かろうかと思うのです。

 

私がこのポスターを作った一番の目的は、大人がチクチクと言葉で注意するのを極力減らし、子ども自身がちらっと見たときに視覚的に意識する役に立てるためです。

 

大人の注意はもちろん必要なことだけれど、頭でわかっていることを何度も繰り返し言われることは子どもたちにとってもストレスになるし、自尊感情を削ることにもなりかねません。

 

大人が注意する回数をなるべく減らすため、頭ではわかってるだろう子どもたちがちらっと見た時に意識しやすいように、と思って視覚的に見やすいポスターにしています。

 

子どもが複数いるところで使用する場合、これを理由に子ども同士で注意し合う環境にするのも避けてほしいなぁと思っています。

そんなために作ったわけではないのです。

 

言葉で指導してすぐ理解して行動に移せる子ばかりではありません。

このポスターはむしろそんな子たちのためにあります。

行動に移せないこともあるけど、これをちらっと見た時に「あっ!」って思う機会が1日1回でもあったら、それでこのポスターの意義は十分にあったと思っていいと思うのです。

 

逆にこのポスターが、そんな子たちを苦しめたり縛ったりするものになることはとても悲しいことです。どうか、そんな使い方はなさらないよう、お願いします。

 

あと、学童や塾などの大勢の子が集まるところや兄弟間などで「注意し合う」ために使うのもできれば控えてもらえたら幸いです。

みんなでなるべく守れたらとっても素敵なことだけれどみんながみんな守れるわけじゃないからこのポスターの意味があるわけで、できる子には本当は必要のないものです。

無理なくできる(ように見える)子たちはそれだけでとても偉いしすごく頑張っているので、どうぞそこを褒めてあげてください。

そして、ちょっと苦手な子たちのためのポスターなのでそっと見守ってあげてほしいと伝えてあげてください。

 

 

2つめ…まず話し合ってみてね、という願い

発達障害の特性があるうちの子の中には、納得のいかないことに取り組むハードルがとても高い子もいます。

なぜそうする必要があるのか、なぜこれをしろと言われるのか、仕組みや理由を説明されることなくただやれと押し付けられることに強く反発する傾向があります。

そのため、家でも何かを求める時には細かく背景を説明して本人の納得のいくまで話をする時間をとったり、思春期に入ってからはLINEなどを使ってことの経緯を送って本人の気持ちを整理するための時間をとってもらったりするようにしています。

 

このような、子どもに対する説明について必要のないお子さんもいるのかもしれません。(少なくともうちの子は4人ともそれなりに必要なのでなるべく気をつけています)

でも、ただ押し付けられるより内容を理解している方が苦手なことに取り組むモチベーションも少しは上がるんじゃないかな、心理的なハードルは下がるんじゃないかな、と思っています。

 

このポスターも、なんだかわからないけどやれと言われる、守れと言われる、というよりは、ひとつずつの項目について「どうしてこうした方がいいのか」を大人が説明してあげられたらな、話す時間が持てたらより良い使い方をしてもらえるんじゃないかな、と思っています。

 

そして、理解が伴っているからこそ1つめに挙げた、チクチクと言わなくても本人が意識しやすいようなサポート(今回はポスター)を使うことでより効果が上がりやすく、また子どもたちにとっても「守れた!」「できた!」という経験を積みやすくなるんじゃないかな、と思っています。

 

お忙しい中だろうとは思いますが、もしお家や学童、塾などでこのポスターを利用されることがあったら、お子さんたちとひとつずつの項目についてお話をしてみてください。

どれも守った方がいい理由がある、自分たちの安全のために必要なことばかりを挙げています。

 

ひとつずつの項目について【小さい子バージョン】

お子さんとお話をするときの参考にしていただくために、それぞれの項目を選んだ理由を詳しく書いておきますね。

①顔をさわらない

これは、自分の顔に付着したウイルスを手につけないためにとても大事なことです。

小学生は特に、鼻をほじる行為への注意が必要だと思います。

鼻の中には息を吸い込んだ時に空気と一緒にウイルスが入ってきて、鼻毛にたウイルスがついている可能性があります。

それを指につけてしまうことで、食べ物を食べた時に口から自分の体に入ったり、どこかを触ることでウイルスをあちこちにつけてしまうかもしれません。

 

マスクをつけているときはマスクの表面を触らないことも大切です。

 

②咳やくしゃみに気をつける

咳やくしゃみのときに口から出てくる唾液の中にウイルスが含まれている可能性があります。

マスクをしていてもこれは完全には防げません。布マスクだとかなり飛び散ってしまう可能性があるので腕などで飛び散らないようガードする必要があります。

このとき、手のひらを使ってしまったら手のひらにそのウイルスがついてしまうのでなるべく手のひらは使わないようにし、もし手のひらを使ったらすぐ洗うようにしましょう。

 

③ドアノブはなるべくさわらない

ドアノブの形状は様々だと思うのでお子さんの想定できる形を画像などで見せながら話すのも良いと思います。

たくさんの人が特に触る部分なので、手についているウイルスが付着しやすい部分です。

おそらく学校ではここを数時間おきに消毒するなどの配慮はなされているだろうとは思いますが、ドアの持ち手をなるべく素手で触らないよう気をつけるだけでもウイルスを手につける可能性はかなり下がるのではないかと思い、項目の中に入れました。

 

腕で押したり、ハンカチをガードに使ったり、工夫の仕方はお子さんや学校の状況により様々だと思うので、お子さんに合ったガードの仕方を一緒に話してみると良いかもしれませんね。

 

④人の体や持ち物をさわらない

自分の体についているかもしれないウイルスを人につけないように、また人の体についているかもしれないウイルスを自分がもらわないように、という注意です。

肩を抱いたり、ハイタッチをしたり、手を繋いだり。

子ども同士でついやってしまう習慣の中にもウイルスを広げてしまう行為があるということを知っておく必要があると思います。

 

⑤マスクを正しくつける

息苦しくてついアゴまで下げてしまう子も多いんじゃないかと思います(うちの子もよくやります)

良い方法と良くない方法をそれぞれ図にしてわかるようにすることで、視覚的に意識しやすいように作っています。

書いてはいませんが、マスクをさわったときにも手を洗った方が良いとは思うので、なるべく触る回数を減らすためにも一度つけたらマスクを触らない方がいいかもしれない、というのも話してみるといいかもしれません。

 

⑥大声を出さない

これはうちの三男用に絶対必要な注意事項だったんですが、大きい声を出すと唾液が一緒に飛び散ってしまうので、自分の中にあるかもしれないウイルスを飛び散らかすことになってしまいます。とても危険です。

 

⑦荷物を床におかない

大人はあまりやらないかもしれませんが、子どもたちの中にはとても雑に荷物を扱う子もいると思います(ええうちにもいますとも)

共有物にはウイルスが付着しやすいですが、その中でも床は最終的にウイルスが行き着く先とも言われています。

飛び散った唾液が床に付着すること、床全体の消毒はなかなか難しいためウイルスが長時間残りやすいこと、歩き回る足の裏について広範囲からウイルスが集まる可能性も高いと思います。

上履きは学校で脱いで買えると思いますが、は底にウイルスをくっつけたまま家の中に持ち帰ってしまう可能性もあります。

自宅では逆に、持ち帰った荷物を玄関から奥に入れないとか、消毒するなどの対策も効果があるかもしれませんね。

 

⑧帰ったらすぐ手洗い

これは基本中の基本ですよね。

20秒の数え方についてはどんな歌を歌うといいとかネット上にいろんなアイデアがあるので参考にしてもいいと思います。お子さんに考えてもらうのも楽しいかもしれません。

「うがいも入れたほうが」という声もいただきました。うちでも帰宅後は手洗いうがい、と声はかけています。

悩みましたが、うがいは吐き出した水で感染をかえって広げるのでは、という説もいただいたので今回は入れていません。各ご家庭の判断でお子さんと話し合うと良いかなと思います。

 

ひとつずつの項目について【お兄さんお姉さんバージョン】

ここからはちょっと大きいお兄さんお姉さんたち向け。

我が家だと中高生の上3人に向けた注意喚起です。

 

スマホをこまめにふく

手で持ち歩き、指を接触させる機会の多いスマホはばい菌がたくさん付着していると言われています。

トイレにも持ち込んだりすることも多いですし、トイレから出たら手は洗うけどスマホは洗いませんよね…

そんなスマホについているかもしれないウイルスをこまめに除去しておきましょう、という注意です。

 

②飲食物をシェアしない

大人からしたら「そのくらいわかるだろう!」なことかもしれません。

外出自粛が長く続いている彼らならそのくらい、と思うかもしれませんが、やはりここも念を押しておきたかったところです。

友達と会う時間ができれば、その間に何かを飲み食いする可能性も当然想定されます。(なるべくするなと言って素直に聞く年齢ではないですから)

口をつける食べ物をシェアしないのは当然ですが、袋菓子に一緒に手を伸ばすのもウイルスが付着する可能性もあり、ハイリスクだと思います。

 

③帰宅後はなるべく早くおふろに入る

これも親が入浴時間を管理できる小さい子には言わなくていいことかもしれませんが、彼らには必要な情報だと思い、入れました。

我が家ではなるべく、外から帰ってきたらその足でお風呂場に直行してもらって衣類は洗濯機へ入れ、入浴してもらうようお願いする予定です。

 

④よく食べて、夜更かししない

「早く寝なさい!」と言っても聞きやしない年齢の子たちにとって、早寝早起きや栄養ある食事云々は鬱陶しい話かもしれません。

でも、ウイルスの蔓延する環境の中で自分がウイルスに負けない体を保つことの大切さを考えてほしい、という願いを込めて入れています。

 

 

おわりに

ポスター作成に込めたいろいろな思いや願いを詰め込んだらとても長くなってしまいました。

少しでもみなさんのお役に立てたら幸いです。

 

そしてうちの息子たちのように、縛られることやめんどくさいことがが大嫌いで、楽しいことが大好きで、ふざけたりおちゃらけたりすることで不安を紛らわせながら一生懸命生きてる、そんなたくさんの子どもたちのために少しでもお役に立てたら、こんなに嬉しいことはありません。

 

世界中を混乱に陥れたウイルスが一日も早く収束しますように。

子どもたちの暮らしが一日も早く元に戻りますように。

たくさんの子どもたちの笑顔が、今日も続きますように。

そして、そんな子たちを支えるたくさんの同志のみなさんのお役に、少しでも立てますように。

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