【保存版】夏休みの宿題に立ち向かうための保護者心得まとめ(前編)
こんにちは、いよいよ来ましたねえ、夏休み。
我が家の三男坊の宿題の整理を早速済ませ、今朝こんなツイートをいたしましたの。
そうだ!夏休みだよね、危ういお子さんをお持ちの親御さんの皆さんはとりあえず「宿題を封筒やケースにひとまとめにしてチェックリストを表に貼る」はもう済ませたかい?
— イシゲスズコ (@suminotiger) 2021年7月20日
ここから始まる宿題ノウハウ、「ブログにまとめてもらえたら」とフォロワーさんからありがたいリクエストをいただいたので忘れないうちにまとめておこうと思います。
本編に入る前に。
ここで書いている宿題ハック、現在高校生になった発達障害のある次男くんをはじめとしてアホ息子たちや時々間が抜けて大ポカをやらかす娘の対応や、周りの父さん母さんたちとのやりとりの中で培ってきたなかで培ってきた「やってよかった」や「やらなきゃよかった」「意識しておけばよかった」等々、苦い経験や失敗の積み重ねから編み出されたものたちです。
「失敗を重ねた俺たちの屍の上を超えていけ」的内容であることをご理解いただきました上で、本編をお楽しみくださいませ。
①宿題を一ヶ所にまとめよう
まずこれ、まず何よりもこれ、っていうのが「宿題を一ヶ所にまとめる」ことですね。
我が家では今年度三男には連絡袋タイプのジッパーケースを使うことにしました。
こういうやつね。
もらってきている宿題関係のものをとりあえず引っ張り出す。
大抵の先生は「夏休みの宿題」っていうリストを1枚のプリントにしてくれていると思うから、それを見ながら本人とひとつずつ確認するといいと思います。
ひとまとめにするグッズとしては連絡袋タイプのジッパーケース以外だと…
- 卓上タイプのトレーケース(持ち歩くことがないならおすすめ)
- お道具箱(室内移動があるならこれが無くしにくい)
- 持ち歩ける書類ケース(移動前提ならこれも便利)
あたりもおすすめです。
フタがあった方がいいか、開け閉めの手間が本人にとってどうか、など、お子さんの暮らし方や使いやすさに合わせて試してみると良いと思います。
上記は見本としてAmazonのリンクを貼りましたが、どれも百均で手に入ります。
いろいろ買ってみて試すのも良いと思います。
ここで気をつけた方が良いのは「無くさない」ことと「お子さんのとりかかりのハードルをなるべく上げない」ことです。
パチンと止める手間ひとつがネックになってやる気を削ぐことにもなりかねないんですよね、すごい些細なことなんですが。
道具を選ぶときはできるだけ行動を取るためのひっかかりが少ないものを選ぶのがベターです。
難しいのが、個人差がとても大きいこと。お母さんにとって使いやすくてもお子さんにとってはそうでもない、っていうこともよくあります。
お子さんに使わせてみて様子を見たり、感想を聞いたりして、なるべくひっかかりが少ない道具にしておくのをお勧めします。
私はなるべく透明なケースの方が中が見えて扱いやすいんじゃないかなとは思いますが、好きな色の方がテンション上がるとか、見えない方がハードルが低いとか、お子さんやおうちによっていろいろだと思うのでどんなケースがいいのか、も暮らしを見直しながら検討すると良いと思います。
②チェックリストを見やすいところに
宿題に関するものをひとまとめにしたら、チェックリストを用意しましょう。
学校からもらってきている一覧表でもいいし、子供に書き直してもらっても、おうちの方が書いてもいいと思います。
それを、なるべく目につくところに貼ります。
封筒やジッパーケース、箱を使うなら表の見えるところに貼るのがベスト。
貼り付けるときはクリアファイルに入れてから貼ったり、4辺をマステでピッタリ貼るなど、子供が持ち運ぶときに汚したり破れたりしないような対策も必要に応じて。
お子さんによってはこのリストに期限を書き込んだり、細分化した目標を書いたりするのも良いと思います(これは別段落で詳しく書きますね)
ケースが貼れない素材の時やお子さんによっては、厚紙に貼り付けて一緒に入れるのも良いと思います。
③もしものときの対策も最初のうちに!
コピーできるものは複製しておく
学校作成のプリントに書き込むタイプの宿題があったら、原本をコピーしておくことをお勧めします。
紛失だけでなく、ケースに入れている間の破損や水濡れ、失敗して書き直す時にも助かります。
市販のものは買える場所を確認しておく
原稿用紙や画用紙など、支給された市販品は早い段階で「同じものを購入できるか」を確認しておくと良いと思います。
預かるのが多分一番安全…
破損時にリカバリーが必要そうな用紙はあらかじめ預かっておく、というのが多分一番安全。でも同じ場所に入れておくならクリアファイルに挟んでおくだけでも生存率が上がると思います…
④宿題の進め方編
保管した宿題をどう進めていくか、というのも悩ましいところですよね。
これもお子さんによって会う方法合わない方法があると思うので、夏休みをどんなやり方がお子さんに合うかを一緒に見極めていける時間にするのも良いのではないかな、と思います。
ここでは2つのやり方を紹介します。
が、多分「宿題をまとめておかないと無くす」タイプのお子さんに関しては2つめがお勧めだろうな…と思います…。
1、総ページ日割り法
漢字20ページを40日で割って1日半ページ、とか、50ページを25日で1日2ページ、とか、宿題をやれる日数で全体のボリュームを割る、という手法です。
一見わかりやすいやり方なのでこれを試してみるおうちも多いと思います。
コツコツこなしていけるタイプのお子さんにははまると思いますが、我が家でも何度か挑戦しましたが、まぁあまりうまくいった試しはありませんでした…涙
宿題を無くさない方法を必要としているお子さんにはあまり効果ができないやり方だと思われます…
2、猪突猛進型にお勧めなやり方
とにかくやれる時にやれるだけやる、というタイプですね。
ADHDの特性があるとこのやり方がハマることもあるかなぁという感じです。
ただ、「スイッチが夏休み中に入るとは限らない」というメガトン級の落とし穴が潜んでいる、リスキーな手法でもあります。
このやり方のもうひとつのリスクは「ギリギリで間に合ってしまうという成功体験を積んでしまう可能性がある」ということです。これ、実は次男くんの失敗です…
過去に夏休みギリギリでやり遂げてしまったことがあるので、学年が上がってだんだんボリュームが増え難易度が上がっていっても頭のどこかでそのときの成功体験がよぎってしまうんですよね。
Twitterをやっているとこのタイプで乗り切ってきた、という自覚のある成人もたくさんいらっしゃるんですが、残念ながら我々が学生時代を過ごした頃よりも今の方が課題の量がはるかに多く、また未提出のリスクがかなり上がっているのでこのやり方を身につけてしまうのはお勧めできません。
(事実、次男が今、高校でめっちゃ困ってます…)
このような理由から、この方法を保護者として推すのはお勧めできません…
じゃあこのタイプにはどんなやり方がいいかな、って考えた時におすすめできるのが「スモールステップでご褒美をぶら下げて前倒しでコンスタントに進める」というやり方です。
後回しにするとまず詰むので、夏休みスタートと同時に「毎日同じ時間に机に着く」をルーティンにするのも良いと思います。
毎日一定時間、とにかく机について何かを広げる。
「その日の目標」を自分で設定して(ここ大事)そこまでいったらこれを食べる、などのご褒美を設定するとモチベーションを維持しやすくなりますね。
ここで大事なのは目標を子供が自分で決めることと、その目標を高く設定しすぎないことです。
最初は「この1ページ終わったら」とかの低い低い水準でもいいと思います。
とにかく「目標を決めてそれができた」「ご褒美」を繰り返すこと。
「たったこれだけしか仕上がってない!」「このペースじゃ間に合わない!」
っていう焦りが出るかもしれませんが、調子が上がったら一気に進む日もあるかもしれないので気長に様子を見る忍耐力が求められます、親に。
ただ、このやり方だとペース配分を間違えると後半苦しくなる可能性もあるので、5日とか1週間とかのスパンでどこまでいってるか一緒に確認する日を設けておくと良いと思います。進み具合を確認して、これまでのペースでいいのか、ちょっと頑張らないといけないのか、を本人がわかるようにしておくと安心だと思います。
「前半で終わってしまうと後が楽だよ!」という旨みをチラつかせるのもアリです。
最終的に終わらないといけない期日をチェックリストに書いて意識できるようにしておいたり、それより少し前に完了目標日を設定して「できたら大きめのご褒美」というのもいいと思う。
視覚優位のお子さんにはカレンダーを使って進度の目標設定をするのも有効だと思います。前日までに終わった割合を計算して「進捗状況何パーセント!」とかカレンダーに大袈裟に書いていくのもモチベーションを上げる効果があるかもです。
3、筆記用具を準備しておく!
無くしものをしやすいお子さんの場合、いざ宿題に取り掛かろう、という段階で「筆箱がない!」からの筆箱を探して〜うろうろして〜という状況、想像できたりしませんか?
想像できたおうちの方はぜひ、宿題ケースの中に「シャーペンと消しゴム」だけでも入れておくのをお勧めします。(定規やコンパスもあるとなお良いかも)
低学年だと鉛筆で、っていう感覚かもしれませんが、コクヨの鉛筆シャープや0.9mmの芯のものなどだと書いた感じは鉛筆とほぼ変わりません。
クリップがついたタイプのシャープペンシルだとやりかけのところに引っ掛けておけば無くしにくいし、シオリ代わりにも使えて便利です。鉛筆より無くしにくい。
筆箱を探して、開けて、出して、という手間や、持て余して筆箱をいじって遊んだりするのを防ぐためにも「宿題用筆記用具」をセットにしておくことをお勧めします。
これは低学年にお勧め。2Bの鉛筆で書くのとほぼ同じ仕上がりになるよ。
中〜高学年だとこっちかな、0.7〜0.9mmだと細すぎず枠にちょうどいい太さの字が書けると思います。高校生の次男も0.5mmより書きやすい、と太めを使っています。
4、ながら学習を考える
スマホやタブレットをお使いのお子さんだと「動画を流しながら」宿題をしようとするケースがあるかもしれません。
学校やPTA関係からは眉をひそめられそうな「ながら学習」で、親としてはつい咎めたい気持ちになりがちじゃないかなぁと思います。
ただ、お子さんによってはこれを禁止するリスクが生じる可能性も考えておいた方がいいかな、と思うので掘り下げてみましょうね。
何かをしながらではなく集中して学習に挑めるのが学習効果を得やすい、理想的な方法であることは否めません。でも、ここで大事にしたいのは「それで本人の負荷が爆上がりするならお勧めできない」ということなんですよね。
気の散りやすいタイプのお子さんにとって、学校と言う環境の中での学習と、夏休みの自宅という環境だと、前者の方が圧倒的に学習効果が上がるのは想像に難くないですよね。
漫然と続く長期休暇、学校と違って家族がウロウロしてたり、生活音が聞こえたりする環境の中で「学校と同じように集中して学習する」ことがすでに彼らにとってはものすごく高いハードルだったりすることもあります。
そんな中で、宿題を片付けないといけない。
なるべく静かで集中しやすい環境を整えてあげる、というのももちろん大事ですが、別の方向として「適度に気を紛らわしながら学習に取り組む」という解決法もひとつかなぁと思ったりしています。
「動画を流しながら」「音楽を流しながら」「誰かと話しながら」
など、周囲と柔らかく繋がる適度な刺激を受けながらの方が学習時間を長く継続できるタイプのお子さんもいるんですよね(うちにもいます)。
スマホを持っていて将来的に中高生になっていく中で「スマホで何か聴きながら宿題をやる」「友達と通話しながら課題に取り組む(さぎょいぷ)」という方向にシフトしていく子も多くいますから、どうせそこに行き着くのに小学校の段階で躍起になって禁止しても仕方ない、という見方もできます。
また、強制的に取り上げて勉強させることで自宅学習へのハードルが爆上がりして嫌悪につながるリスクも高まる可能性があります。(これも次男くんの失敗からの学びのひとつです…)
端末を利用するのが抵抗があるなら、おうちの方が食卓のはす向かいに座って何か書き物をしつつ時折おしゃべりをしながら宿題に取り組む、というのもありだと思います。
本人がその方が良さそうなら「ながら学習」をとりあえずやってみて、どんなやり方が合うかを検討する時間として夏休みを使うのも良いんじゃないかな〜と思ったりします。
例えば動画を流しててついそっちを見て手を止めて進まなくなってしまうなら、そのやり方はよくないですよね。
短いスパンで様子を見ながら、どのやり方だったらスムーズに宿題が進むかを試してみるのも良いのではないかな、と思います。
長くなったのでとりあえず一旦ここで切りましょうね。
後編では質問をいただいた工作や感想文などワーク系以外の宿題への取り組み方や、相互さんから教えてもらった新学期を安全に迎える対策についてまとめようともいます。
後編はこちら。
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