【保存版】夏休みの宿題に立ち向かうための保護者心得まとめ(後編)
夏休みを迎えた父さん母さん、生きてますか。
宿題に立ち向かうためのライフハック、やり損なわない保存の仕方や取り組み方をまとめた前編はこちら。
さて、後半はご質問をいただいた【ワーク系以外の宿題への取り組み方】と【新学期を安全に迎えるために今やっておくべきこと】についてまとめて、最後に【目指す先】のお話をしましょうかね。
自由研究、工作、読書感想文などのワーク系以外の取り組み方
こんなご質問をいただきました。
自由研究、工作、読書感想文などのワーク系以外の宿題はどう対応されてたか実体験をお聞きしたいです!
— 明音 (@Neka518) 2021年7月21日
これはですね、とても難しい質問です。
というのは、お子さんによって答えが天と地ほど違うからなんですよね。
ワーク系の宿題の場合、理解度は別次元として「とりあえず終わらせて出す」という到達点はどの子も同じなんですね。
でも、表記のような宿題に関しては仕上がりのクオリティが天井知らずなんですよね…
保護者が手を出そうと思ったらどこまでも出せてしまうし、どこまでも高いクオリティのものが作れてしまう。
逆に「この程度でいいや」っていう諦めにたどり着いたらどこまでもクオリティを下げることもできてしまう。
お子さんや親御さん、家庭によって「ここを目指す」の度合いが全然違うんですよね…
我が家ではとりあえず「現段階で我が家とこの子が目指せる到達点」を定めるのをスタート地点とすることが多かったように思います。
とにかく出せるところまで持っていけばいいのか、賞を取れるくらいのものを仕上げたいのか、本人の実力と保護者のサポート力と余力と…複合的に考えて、今の我が家ではここが限界、今のこの子ならここが限界、この程度でいいやってことで、って、その時々で目指す先を定めていたように思います。
上を目指せばキリがないですが、ここではとりあえず「最低限仕上がればいい」という低空飛行設定の時に役に立ちそうなことをいくつかまとめてみようと思います。
1、読書感想文はO9C先生のテンプレートを使う
https://twitter.com/OQCeeee/status/1416707426267537411?s=20
https://twitter.com/OQCeeee/status/1416707426267537411?s=20
読書感想文用のテンプレートをアップしました。8月末までダウンロード可能です。https://t.co/68l2luSjvy
— O9C@算数の本が出ました (@OQCeeee) 2021年7月18日
うさぎさんの質問に答えながら読書感想文をつくる簡易版テンプレートはこちらです。https://t.co/82LLCD7Bh7
— O9C@算数の本が出ました (@OQCeeee) 2021年7月18日
他にもネットで検索すると項目を埋めていけば感想文が仕上がるようなテンプレートが他にもあると思いますので、そういうツールを活用するとそれなりの仕上がりのものが書きやすくなると思います。
2、外注する
工作を自宅で作るのを諦めるコースですね。
夏休み期間中はあちこちで工作の作品を仕上げられるワークショップがあっているので、そこにお子さんをお任せする。
材料費プラスアルファの経費がかかりますが、家族の平和のためです。
3、自由研究は早めに取り組む
自由研究をやろうと思ったら後回しは厳禁ですね。
7月中に取り組みをスタートさせられなかったら諦めた方がいいかもしれない、と助言するくらい、早めの対策が無難です。
テーマはお子さんの好きなものに決めるとして、どんなものをやるかもできれば夏休みに入る前に固めて準備しておくと良いかと思います。
まとめ方は荒木先生のこれがベストな資料なのでリンク貼っときます。
「自由研究ってどうやればいいの?」とお困りのご家庭のために、学校では習えない「科学的な自由研究」の取り組み方をまとめました。いくつかの手順を踏めばめちゃくちゃ面白い科学研究になります。書き込める総ルビの詳細版も公開してますので、ぜひ夏休みにご活用ください🌦 https://t.co/Bt3esl56Q3 pic.twitter.com/NZiqwqmxdM
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2021年7月18日
極端な言い方をすれば、このツイートの最後の画像のような形でまとめ上げる、ができればそれなりの内容でも立派な研究に見えます…!
ただ、繰り返しますが自由研究はまともに仕上げようと思ったら親の手は必須になるし、負担もかなり大きくなります。
ワーク系の宿題をこなすだけでも大変だというお子さんに関しては、すっぱり諦めた方が妥当な可能性もあるので「やるべきかどうか」からじっくり検討なさった方が良いかと思います。無理をすると親子関係悪化の原因になりますから…
新学期を安全に迎えるために
宿題の話をしていたら相互のレモラさんからこんな助言をいただきました。
お持ち帰りしたものが休み中に無くなる可能性があるので、1日でも早く【新学期に持っていく物を纏めておく】をしておくと良いです。夏休み中に算数セットの蓋が紛失した事があります😅
— 帽子屋レモンライムフィッシュ (@lemonlimefish22) 2021年7月21日
これー!
これほんと大事です。
我が家も新学期直前にあれがない!見当たらない!と何度大騒ぎをしたことか…
お子さんの持ち帰った書類の中に、おそらくは「新学期持ってくるもの」の一覧があると思います。
算数セットや習字道具、絵の具セットや体操服などなど。
日頃は学校においているけれど長期休暇で持ち帰ってきている道具類。
次に持ち出すのはまだまだ先だから…と油断しているといざという時に見当たらない!という大惨事を招きかねません。
持ち帰ったらすぐに中身をチェックして必要なものは買い足したりして補充し、夏休みの早い段階で確実な場所に保管しておくことをお勧めします。
帽子に名札を付けて保管する方法は、園の先生から教えてもらってから大活躍しています✨
— 帽子屋レモンライムフィッシュ (@lemonlimefish22) 2021年7月21日
名札のあるお子さんはこの方法もお勧めですね。
帽子のゴムや上履きのサイズ確認等々、ギリギリまで先延ばしにして始業式直前に慌ててしまう、持たせ忘れてしまう、間に合わない、なんてこともあるある。
(我が家も何度かやらかしました…)
名札みたいに、小さいものは何かとセットで保管したり、積み重ねず壁にフックを用意してかけたり、早め早めの準備をお勧めします!
最後に「進む先」のことを…
さてダダーっと長く書いた夏休み心得もこれで終わりです。
最後に一番大事なことを書いておこうと思います。それは「目指す先・進む先」のこと。
次男が高校生になり、ここまで歩んできた道を振り返りつつ今を迎えて「こうしておけばよかった!」「ここを見据えておかねばならなかったのか!」という後悔は山のようにあります。
もちろん、その時の私と次男は日々いっぱいいっぱいで「こうするしかなかった」のも事実です。
ただ、そんな日々の中で、ここだけは誤ったらダメだな、と感じていることや、ここは見据えてないとダメだなって痛感していることをいくつか書いておしまいにしようと思います。
1、宿題への嫌悪を防ぐ
課題への取り組みが難しいお子さんの場合、宿題をするという行為そのものが苦行になってしまいがちだと思います。次男もそうでした。
無理にやらせることで本人の中に宿題に対する嫌悪を募らせる結果になってしまったことは、今も私の大きな後悔のひとつです。もっとハードルを下げながら、スモールステップで「できた」を積み重ねてあげられたらよかった、と思い返しています。
そんな次男は今、高校の先生方からゆっくりゆっくり「課題は罰ではないんだよ、君が学びを深めるための大事なステップだよ」と教わっています。
長い年月を経てやっと、前向きに宿題に取り組む環境を整えられつつある感じです。
具体的な方法としてお伝えするのは難しいですが、本人にとって宿題を罰や苦行と感じながら取り組ませるような形にならないように、自分の学びを深めるため、評点を得て進学に有利になるため、など、自分のためのメリットを感じることができる形での取り組みにつなげてあげてほしいなぁ、と願っています。
2、宿題は子供のものであることを忘れない
これは、私が次男の主治医から注意されたことのひとつです。
次男になんとか宿題をやらせようと躍起になっていた時「お母さん、宿題は次男くんと先生の契約なのよ」と指摘を受けました。
続けて先生から言われたのは「何歳まで面倒見るの?高校生になってもやってあげるの?」という言葉。
思わず「それはイヤ…!」と拒否したのを覚えています。
宿題の主役は子供、宿題は子供と先生の間の契約…
子供の宿題に深く介入しようとしてしまう自分がいる時には、いつもこの時の先生とのやりとりを思い出しています。
3、目標は「自分で取り組めるようになる」こと
最後に一番大事なことを。
子供の宿題をサポートしているとき、親としてはつい「とにかくこれを終わらせないと」という視点に立ってしまいがちではないかな、と思います。
視点がすごく近くになってしまっている、という感じかな。
夏休みの宿題だと、チェックリストのこれを全部終わらせるのが目標、になってしまう感じ。
でも、一番忘れてはいけない大事なことは「子供の人生はこの夏休みでは終わらない」ことなんですよね。
1年生は2年生になり、高学年になり、中学生になり、高校生になっていきます。
子供たちには「今」だけでなく「次のステージ」が順当に用意されているんですね。
一般的には宿題は年齢を追うごとに量も多く、内容の難易度も上がっていきますね。
そして、今の教育課程では「指定された期日に十分な内容で提出する」ことの重要度も学年が上がるごとに大きくなっていく傾向にあります。
中学では高校入試に向けた評価に露骨につながりますし、高校では単位認定に大きく影響します。
残念ながら「出しても出さなくても」「ギリギリになんとか仕上げられた程度のものを出しとけばまぁどうにかなる」なんていう未来は今の子供たちには用意されてないんですよね。
もちろん、診断のある子なら合理的配慮の提供の一環として課題の期日を延ばしてもらったり先生方のフォローをもらうような配慮もお願いできます(次男もやってもらっています)が、それでも「適当でいい」「出さなくてもいい」という結果になることは単位で進級する仕組みの高校ではまずない、と思っておいた方がいいです。
いま小学生の子供たちは、大多数がその未来へ進んでいくことになると思います。
すごくシビアな話になりますが、ここを保護者が見据えているかどうかで、中学や高校での本人の適応に影響が出てくるのではないかなぁと思っています。
前後編合わせて1万字くらいの大ボリュームになってしまいましたが、とりあえずこの辺で締めたいと思います。ではね。