スズコ、考える。

ぼちぼち働く4児のははです。

「法律がある」ということを知る、ということ。


やっと梅雨の終わりが見えそうな薄曇りの朝です。

今日はここ最近の身の回りのことからふわっと考えた「法律を知る」ということについて。

 

保護犬の講習に行ってきました

実家にいた頃から飼っていた子が亡くなって数年、子育てでそれどころではなかったのもあって新しい子を迎えることはなかった我が家ですが、ここ最近子どもたちから「ワンコ欲しい」の声が度々上がるようになっていました。

 

お金もかかるし手もかかるし…と躊躇する気持ちもありました。

何度か話し合いの場を持ち、10〜15年近く生きること、病気をしてお金がたくさんかかることもあること、その間に君たちの方が大人になっていくこと、君らが大人になっていく中でもし私や夫が育てるのが大変になったときに家を出たからしらないって言われたらとても困ってしまうかもしれない…いろんな可能性について話しながら、生涯家族みんなで世話をする、という合意のもとで新しい子を迎える準備をすることになりました。

 

せっかくだしと以前から興味のあった保護犬の受け入れを検討することに。

 

問い合わせたら愛護センターや保健所で講習を受けると譲渡会に参加できる仕組みになっているようなので早速講習の予約を入れ、先日子どもたちと参加してきました。

 

ワンコについての法律あれこれ

講習の中では育てるための心構えや各種助成制度、病気のことなど多岐にわたる内容の説明がありました。

育て方についてはお話を聴きながら「人間の子どもと同じじゃん…」と思う場面も多々ありで。(そのときのことは先日ツイートしてましたね。)

 

今回の本題はそっちじゃなくて、法律のこと。

 

なんとなくぼんやり罰則規定があることは知ってたものもあったけど、改めて聴かされるとへ〜〜ってものもいくつかありました。

 

例えば狂犬病予防法」

年1回の狂犬病予防注射を毎年受けさせねばならない、ということは知っていたけれど、

  • 注射済票をその犬に着けておかねばならない
  • 予防注射を受けさせず、または注射済票を着けなかった場合は20万円以下の罰金

 

隣に座っていた三男がその金額を見てえええええって顔をしていたのが印象的でした。

 

犬に関する法律には他にも「動物の愛護及び管理に関する法律」や自治体によって各種条例が定められていることも紹介されました。

 

大分県では「大分県動物の愛護および管理に関する条例」というものがあり、

  • 公共の場でふんを排泄した場合は、遅滞なく、当該ふんをその場から除去し、適正に処理すること(罰則は5万円以下の罰金または科料
  • 飼い犬が逸走し、または人の生命、身体もしくは財産を侵害しないよう、常に係留(網や鎖などでつなぐ、囲いに入れる、等)しなければならない(罰則は5万円以下の罰金または科料

 

など、罰金が科せられる条例がいくつかあるようでした。(私もダメなのは知ってたけど罰金やその金額については知りませんでした…)

 

同席していた子どもたちにとっても、ただルールがある、守らねばならない、というだけではなく、なぜ守る必要があるのかという理由についての説明や、罰則があるということ、またその内容について知ることができたのはとてもいい機会になったなと思いながら帰宅しました。(講習後に参加した譲渡会では残念ながら希望したわんこの抽選に外れてしまったのでさみしい帰路となりました…)

 

道路に関する法律の話から見えてきたもの

ワンコの法律のことをなるほどと勉強して帰って来た週明けの昨日、こんなツイートをしました。

 

先日ツイートしていましたが実は私、今回ゴールド免許になりましたの。

30分の講習を受けまして、その中でこの【横断歩行者等妨害等】が2点減点・普通車反則金9千円という結構重い罰則があることを聞いたばかりでしたん。

 

もちろん免許を取得するときにこの辺のことは一通り勉強してはいたけれど、長く乗っていると忘れていくことも多いし、法律は年々更新されていくので知らないことも出て来てる。

 

定期的に勉強するのは大事だなぁと今回改めて思ったりしました。

 

この横断歩道の一旦停止はやってない運転手さんほんと多いなぁと感じます。

今回のツイートにも、停まったら後ろからクラクションを鳴らされたとか、追突されそうになって危ないとかリプライがいくつか。

 

こうやって罰則規定も定められているほどの運転者の義務なんだけれど、優しい人がやってあげるマナーくらいの認識になっている雰囲気もあったりしますね。

 

でもそこが落とし穴だなぁと思ったりするのです。

 

ワンコの話を聞いていても感じたことなのだけれど、ちゃんと法律が制定されていて、こんな風に罰則も用意されているのに「やれたらやればいいこと」的なフワッとした受け取り方をされがちだったりするなぁ、と思ったりするのですね。

 

そして、そのフワッとした認識で犬を飼ったりドライバーとしてハンドルを握ったりしていると、突然罰則を提示されたときに「そんなつもりじゃなかった!」とパニクることになっちゃったりするのかなぁって。

 

ワンコの散歩をしながらふんを放置したところで即現行犯逮捕されることはそうそうないだろうとは思うのだけれど、それでもこうやって法律として明文化されていることなのだからいつ通報されて罰が科せられるかわからないし、科せられたところで逃れようはないわけですよね。

 

でも、日頃からその法を意識して生活していなかったら多分「なんで!」「みんなやってるじゃん!」ってなっちゃう。

 

ワンコの件についても子ども達と「誰がやってるとか誰はやってないとかじゃなくて、法律があることを理解して守ることが大事だよねえ」と改めて話すきっかけになったりしました。

 

学校・子どもに関する法律のこと

こんな風にいろんな法律のことを考えている中で、やっぱり私の思考がたどり着くのは我が子を取り巻くいろいろな法律。

 

ちょうど昨日、上記のワンコの飼い方についていただいたリプライに対してこんなことをツイートしていました。

私や子どもたちが犬を飼う上で知っておかねばならない法律について指導を受けたように、子どもを持つ前に子に関する法律についてもある程度知っておく必要はあるよなぁと。そして私も含めて、知っているようで厳密には把握しきれていない我が子に関する法がたくさんあるんだよなぁと痛感したりもするのです。

 

例えば「保護責任者遺棄等」という刑法第218条の中では高齢者や子ども、障がいのある人や病人などを世話する責任のある人(親子の場合は主に親)が見捨てたり生きるのに必要な世話をしなければ3ヶ月以上5年以下の懲役が科せられることになる。

 

なんとなくその法律の存在や「よくないこと」とはわかっていても、具体的に何年の懲役が科せられるような罪なのかまでは知らないことも多いなぁと思ったりするのです。

 

「子ども子育て関連3法」や「いじめ防止対策推進法」「障がい者差別解消法」など、子どもにまつわる法律はたくさんあって、私も知らないことがたくさんあります。

 

発達障害の子を持つ親としてはやはり障がい者差別解消法のことを知らぬわけにはいかぬと勉強を少しずつしているところではありますが、学校の先生方と話していてもこのことを把握されていない先生に出会うことも多々あるのが悲しい現実です。

 

先生との面談の中で、彼らの学習の権利を守るため合理的配慮をお願いしてもサラッと一蹴され、法律のことを持ち出して初めて目の色が変わる、あるいは残念ながら全く理解なくお話にならない、ということも何度もありました。

 

私たちが運転手としてハンドルを握る時に「横断歩行者等妨害等」という交通違反について知らないとは言えないように、犬を飼う時に「狂犬病予防法」について知らないとは言えないように、学校の先生方も教育にまつわる法律や「障害者差別解消法」について知らないとは言えない、保護者として生活する上で子にまつわる法律を知らないとは言えないんじゃないか、と思ったりするのです。

 

おわりに

「知らないとは言えないんじゃないか」と書いてはみたものの、たくさんある法律や条例のすべてを把握しきることは一般庶民である私たちには到底無理な話だろうと思います。

 

でも、生きている以上、何かの権利を有している以上、また何かに携わっている以上、【それにまつわる法がある】【それに関する罰則規定がある(こともある)】という事実については目をそらしてはいけないんだろうなぁと、ここ数日の身の回りで起こった法律の話から考えたりしています。

 

「法律を知る」の一歩前の「法律があるということを知る」という認識。

無知の知、みたいな、感じかなぁ。

「自分の把握しきれていない法律があるのだ」という認識をひとつ持っておくことで、何かに臨むときに勉強すべきことを洗い出しやすくなるのかもしれない。

 

現在施行されている法のすべてが問題ない間違いのないものだと言って良いのかわからない部分もあるのですが、それでも制定され施行されている以上、その法のもとに我々は暮らしてる。そこからは目をそらしてはいけないんだろうなぁと思ったりしています。

 

今更ながらやっと手に入れた『こども六法』を子どもたちの手の届く本棚におく前に一人チマチマ読んでおります。

こども六法

こども六法

 

 

残念ながら今回ワンコは連れて帰れなかったけれど、またご縁のある子に出会えるかもしれない。

その時が来たときに困らないように、犬の飼育に関する法律をもう少し勉強しておかねばなぁと思ったりしています。

 

長くなりましたが、今日はこのへんで。

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